第三回公演「財産没収」

アトリエ劇研共催公演 サファリ・P第三回公演

「財産没収」

(ハヤカワ演劇文庫 6「しらみとり夫人・財産没収ほか」より)

“THIS PROPERTY IS CONDEMNED” is presented through special arrangement with The University of the South, Sewanee, Tennessee.”

作:テネシー・ウィリアムズ 翻訳:倉橋健 演出:山口茜

出演:高杉征司 松本成弘 松尾恵美 

こちらから初演の舞台写真や現在の稽古動画がご覧いただけます。

だまし絵的演劇

トムとウィリーという二人の子供だけが登場するこの戯曲は、本来20分にも満たない短編戯曲だ。劇中では、ウィリーの妄想をトムが聞くという状態がただ描かれる。劇的な展開はウィリーの妄想の中だけで起こり、それはほとんどトムに届かない。トムはウィリーの妄想を聞きながら、雲のように不安定な彼女の心を眺め、そしてそれが去っていくのを見つめているばかりだ。そこで私たちは、この戯曲の奥にある、テネシー・ウィリアムズの人生を舞台化しようと思う。少年少女二人だけのセリフを、テネシー・ウィリアムズ、テネシーの恋人、テネシーの姉、不動産を差し押さえに来る調査官などに置き換え、全く違う物語を立ち上げる。なお、セリフは上演許可証にある通り、一語一句変更せずに、挑戦する。

〈利賀演劇人コンクール受賞時の審査員による講評〉scotサマー・シーズン2015全発言記録集 利賀から世界へ vol.7より

「私にとってこの戯曲を正しく読んだ上で効果的な演出ができていると思えたのは山口茜演出「財産没収」だけでした。山口作品は、戯曲に対する深い理解と敬意に支えられた才気煥発な演出によって、利賀三房に夢幻の箱庭的空間を創り出す事に成功していたと思います」(小澤英実氏)

「今回のコンクールでは最も大胆に戯曲を再解釈した挑戦的な作品だと感じた。テキストへの批評意識が最も顕著に現れていた。テネシー・ウィリアムズという作家のプライベートを基に戯曲にない登場人物を増やし、しかし台詞は戯曲のままで、俳優達の身体の状態から別の意味を引き出して行く。高度なだまし絵を見せられているかのようだった」(深田晃司氏)

「山口氏は、他の参加者に比べて格段に演出がきめ細かく、完成度の高い作品であった。一方で、俳優間の演技のばらつきが大きく、意図的に俳優ではなくダンサーを起用した点も、説明を聞いた上でも説得力に欠ける構成だったと感じた」(平田オリザ氏)

企画意図>

「財産没収」はテネシー・ウィリアムズの短編戯曲で、2015年利賀演劇人コンクールの課題戯曲として私たちが取り組んだ初めての既成戯曲です。私たちはこの戯曲の演出で、優秀演出家賞一席を受賞しました。しかしその年の最高賞を受賞しながらも、平田オリザ氏からは、一般の観客に伝える力が弱いということ、宮城總氏からは集団で継続した創作をすることがその力を養うことにつながるというアドバイスを受けました。そこで私たちはこの上演をきっかけにサファリ・Pを結成し、これまで2回の公演を重ねてまいりました。今回、閉館を目前に控えたアトリエ劇研という劇場で、サファリ・Pは3度目の作品の上演の機会に恵まれました。利賀山房のために創作した「財産没収」が、アトリエ劇研というブラックボックスの劇空間でどのように生まれ変わるのか、サファリ・Pの第三回公演、どうぞご期待下さい。

チラシダウンロードはこちらから⇩
財産没収フライヤー

〈日時〉全8ステージ

予定上演時間:約40分 上演後のトーク:20分

18日と19日のソワレ:プレトーク60分(18:00より開始します)

プレトーク特設ページ

*すべての回の終わりに20分程度、演出家や俳優によるお客様とのトークセッションを設けます。 

*すべての回で聴覚障害者向けの台本を受付にてご用意しております。 


8月17日(木)19時(初日割!)売り切れました

8月18日(金)15時 当日券あり

8月18日〈金〉19時*18時から上演前のトークあり+岡本昌也氏(劇作家、演出家)

8月19日(土)11時 フレンドリーステージ*乳幼児連れや、声の出てしまう方などにご覧いただける回です。

8月19日(土)15時

8月19日(土)19時*18時から上演前のトークあり+森山直人氏(評論家)

8月20日(日)11時

8月20日(日)15時

ウェブ予約(18日から20日)

ウェブ予約(17日:初日割)

プレトーク予約(18日、19日18時から:無料)

電話予約:080-3854-0305*留守番電話の際はお名前とお電話番号を残してください。

※受付開始、開場共に開演の30分前となりますが、トークのある18日と19日のソワレのみ、開場は開演の15分前となります。
※開場時は、振込予約のお客様から先のご入場になります。
※当日精算のお客様は当日受付順になります。

■振込予約のお客様へ
ご予約後1週間以内に下記口座へチケット代金をお振り込みください。
・お振込名義はご予約者と同じお名前でお願いいたします。
・恐れ入りますが振込手数料はお客様のご負担となります。
・振込後のキャンセルによる返金は致しかねます。ご了承ください
・振込の最終締め切りは8月10日(木曜日)です。 それまでに振込が確認できなかった場合は当日精算料金での 取り扱いとなります。
・チケットは郵送いたしません。チラシ郵送をご希望の方は下記のお問い合わせ先にご連絡ください
・当日受付にチケットをご用意しておりますので、受付にてお名前をおっしゃってください。

■当日精算のお客様へ
当日受付にチケットをご用意しておりますので、受付にてお名前をおっしゃってください。
開演5分前までにお越しいただけない場合は、予約が解除されることがあります。
到着が開演時間に間に合わない場合はこのメールの一番下にあるお問い合わせ先にご一報頂けましたら幸いです。
当日は混雑が予測されます。お早目のご来場をお待ちしております。


〈チケット料金〉

振込予約*チケットレス、受付にてお名前をお預かりします。

シングル2250円 / ペア4000円 / トリプル5250円

振込予約は受付を終了しました。

当日精算予約*チケットレス、当日にチケット料金をお支払いただきます。

シングルのみ2500円

アンダー25*1ステージ10枚まで、予約のみの受付です。受付時要証明書 

シングルのみ1000円

当日券 

シングルのみ3000円

初日割

シングルのみ1500円*要予約、振込不要


〈会場〉

アトリエ劇研(京都)〒606-0856 京都府京都市左京区下鴨塚本町1

TEL:075-791-1966(月〜土 9:00〜17:00)


スタッフ:

舞台監督:浜村修司 舞台美術:夏目雅也 演出助手:下野優希 照明:池辺茜 音響:森永キョロ 衣装・メイク:南野詩恵 宣伝デザイン・写真撮影:堀川高志 票券・受付:梶川貴弘 制作:トリコ・A 協力:井内純一郎 助成:公益財団法人セゾン文化財団、芸術文化振興基金 企画・製作 トリコ・Aプロデュース

シバイエンジン