財産没収稽古2017.07.24

この日は通しをスタッフさんが見にくる日。(通しとは、頭から最後まで止めずにやってみること)

最初の2時間で、日曜までの積み残しをクリアしてゆきます。最初に踊るシーン、えみちゃんに、体の動きに連動した発語をしてもらう。高杉さんの「腐ったバナナ」というセリフを、瓶を見て言わずにまっちゃんを見て言ってもらう。高杉さんが「私の姉さんだけど」と言ったらまっちゃんが高杉さんを見る、1回目に「誰かが来た」と息をひそめるシーンは、まっちゃんはしゃがまない。

などなど、基本的には動きを変える作業です。

それから、唐突に感じたセリフのシーンは、その前にえみちゃんが他の二人に気がつくタイミングを変えることで唐突感を減らす、などの工夫をしました。

通し稽古を終え、スタッフとミーティングをします。スタッフとは美術のことを中心に話し合いを進めます。結局、私に絵が見えていないことに、問題のすべては集約されてゆきます。

スタッフが帰った後、さらにキャストだけで話し合います。4人の提案がこの作品をよくすることに終始されるものばかりで、余計な気遣いなどなく意見をぶつけ合えて、終わった後の幸せ感がハンパなかったです(山口茜主観調べ)

できることとできないこと、リアルなことリアルじゃないこと、メタファーと制約、お客さんには何がどこまで伝わるか、ということ。

最終的に、「今はえみちゃんとトルソーは同一としているが、えみちゃんとトルソーが共存することをどう解釈するか」という問題と「この場所が空き家であることの証明」という問題をどう解決するかというところまで話し合って、この日は終了しました。