財産没収稽古2017.06.14

まず最初に、ここまで作ったシーンの通し。
その通しで、「恵美ちゃんの座るタイミング」を再考し、高杉さんがトルソーを立てると恵美ちゃんも座る、というふうに決める。

次に、「この財産を没収す」というセリフを、3人ではなく、高杉さんと恵美ちゃんでいうことにする。この時の二人は、テネシーとその姉、という関係だ。二人でこのセリフを発することで、いよいよこのヘンテコな世界がスタートする、というイメージ。

これまでテネシーに対して、妄想を嘲笑っていた恋人のまっちゃんも、この辺りから、テネシーの劇世界を共有しようと歩み寄ってくる。しかし、そういうことにするためには、一旦自分の欲望を満たすためにテネシーを殴って襲いかかった、という過去をやや持て余す現実。

ここで高杉さんから、演技する上で、誰の声を聞いて、誰の声を聞かないか、ということの整理を重要さが告げられる。確かに。私は勝手に、解釈しているが、演じる側がそれを明確に持っていると、見た目や舞台上の空気も変わってくる、ということ。

それから、初演では「テネシーのインタビュー」としていたシーンを、改めて作り直した。

ここまで、あくまでテネシーの妄想内に現れていた姉としての恵美ちゃんが、ノンコントロールになってこの場から逃げ出してしまったりする面白さ。あるいはまっちゃんが恵美ちゃんにのしかかり、恵美ちゃんが逃げる、という初演の構図を、逆にしてみるという可能性。色々と脱線したりしながら話し合った。

この日は4ページを主に作った。