創作というのは、こうやってするんだな。
ということを痛感する日々です。
今更何を言うとんや、という話ですが。
長いこと良い案が見つからずに保留にしていたシーンが、昨日とてもとても面白くなったことが、今朝起きた時も嬉しかった。
そして今日もまたその奇跡が起きました。
女中から靴屋に行く転換のシーンです。
女中のシーンは昨日うまくまとまったものの、その後どうやって靴屋さんのシーンに持っていくかが再び課題としてのしかかってきた今日。
えー、改めまして、私たちが作っている「悪童日記」は、そのままストーリーを会話で紡げば、一見特に悩まずに作れるはずの「出来上がった物語」です。実際の登場人物は老若男女合わせて20人ぐらいにもなるでしょうか。舞台となる街は、ヨーロッパの小さな町。
でも、私たちはこれを、「たった5人の俳優」で「全員男性」で「5代の平台のみを使って」表現しようとしています。
しかも、文体を舞台化すると宣言している。
難しいものは作りたくないのです。
素っ頓狂な、ハチャメチャなものも違う。
シンプルで、なおかつ考え抜かれた作品にしたい。
なかなかの、パズルです。
それで、女中から靴屋に行くシーンです。
これまでは、だいたい、主軸になる人物が入れ替わる時は、そのルールのようなものを踏襲してシーン作りを行ってきました。ところがここにはそれがない。おもむろに靴屋のシーンが始まるのです。
やはりここは前例を見習い紹介から始めようか。
などと悩んだ結果、
以前から出ていた「すでにはいている靴を使う」「冬というシーン」二つの一旦お蔵入りしたネタを復活させることで、非常に興味深く、シンプルで面白い転換になりました。
すでにはいている靴を使う案については、高杉氏がこれまた提案してくれました。
もっと面白いパターンがあるのではないか。
そう思えるシーンをことごとく、潰していきます。
明日はようやく、5人揃って新しいシーンを創作します。