悪童日記2月25日

今日は、稽古場に、緑川くんが来てくれました。
友達のように言うてますが、今日初めてお会いしました。
過去にウィングカップという演劇のコンクールで最優秀賞を受賞された、将来の演劇シーンを担うであろう若者です。

この日は、前日に続き、達矢氏がお休みでしたので、
シーンを前に進めることはせず、冒頭から台詞の発語の確認と、微調整、それからうやむやになっていた「兎っ子➡︎女中」のシーンを固める作業をしました。

こうちゃん(芦谷くん)の、兎っ子の台詞は、ピカイチです。
これだけを聞きに来ても面白いのではないかというぐらい、板についた台詞です。しかし今日は、それをさらに補強する稽古となりました。

兎っ子と女中をこうちゃんが担うため、二つの役の差をつけるために、兎っ子に色付けをしたのです。
しかし、今回は「演技」というものを突き放すことが一つのコンセプトです。
形を真似するだけ。
あくまでこれを突き通すために、どういった動きが有効か。

しかしここを考えていくことで、決め手に欠けていた女中のシーンが一旦、まとまりました。

他にも、父と母の会話のシーンがずっと、シーンとしての強度がなくて悩んでいたのですが、全体の流れを作ってしまってから改めてそこにフォーカスすることで、少し強いシーンに作り変えることができました。

シーン作りがうまくいかなくても、飛ばさずに稽古を停滞させて踏ん張って考えること。
どうしても解決しない場合、暫定として仮決めしておき、全体を作ってから改めて振り返ること。

この二つの塩梅が、演劇の稽古にはとても重要だと感じます。

最後に「本当の自分はいるのか」という議論をして、稽古を終えました。