悪童日記2月19日

90歳でジムに通うお爺様に、バスの中で話しかけられました。
もちろん、じうが。

はつらつとして血色の良いお肌。
酒もタバコもしない。趣味もないので、体を鍛えている、とのことでした。
じうをたくさん、愛でてくださいました。

年齢は関係ありません。
魅力的な方は何歳でも、魅力的です。

さて、この日は午前中に照明の池辺さん、
最後の2時間、司辻有香ちゃんが見学に来てくれました。

台本の台詞の追加を最初に配ります。
すでに書いたことですが、今回のテキストは基本的にすべて、小説からの引用のみです。私の創作はありません。それは私たちなりの、アゴタ・クリストフ氏に対する敬意であり、かつ堀茂樹氏の翻訳への敬意でもあります。

堀さんの翻訳は、よくある「使えない翻訳口調」ではありません。現代に生きる私たちに取っての手触りのある言葉が選ばれているのです。でもインスタントな感じは全くありません。

この、至宝の言葉たちを厳選し、適材適所に配置して、悪童日記を立ち上げたいと思っています。
小説を読み込んでいくと、一回目、二回目では気がつかなかった繋がりに気がつきます。
そのうち、あの辺にああいう台詞があったな、という小説の言葉脳内倉庫が仕上がります。
その倉庫から、適宜取り出したり配置しなおしたりして、テキストを更新していきます。

さてテキストの追加があったのは、「双子は離れられない」と題したシーン。
動きだけで表現していたところに、少し言葉を加えてみました。

それから、おばあちゃんの後を双子がつけるシーン。
ここも動きだけで表現していたのですが、言葉をつけることでがぜんシーンに厚みが出ました。

最後に、女中のシーン。
女中は、この「悪童日記」の主要な登場人物の一人なのですが、彼女を表現するための言葉のチョイスを大幅に変更してみました。性的な、刺激的な言葉が連なります。

カグスベールで平台を動かしているのですが、重いもの(この日はこうちゃん)を乗せて動かすとカグスベールが剥がれてしまいます。それを付け直す図。

最後に、1から11までを通して、稽古を終えました。
テキストは22場あるので、半分まできたことになります。
やっとです。