月別アーカイブ: 2014年11月

ひとでなしの恋

ひとなしの恋の座組が凄いと思ったのは、いよいよ先週、カウンターテナーの藤木大地さんと、ピアニストの中村圭介さんに出会ったときだった。

リハーサル風景。少しだけ藤木さんの歌声が聴けます。

とあるシーンを追加することについて、二人が少年のように「山口さんがやればいい」と仕掛けてきたのにはとても驚いて、同時にとても幸せな気持ちにならせてもらった。

誰が演出とか誰がマネージメントとか、そんな事無視して、ただこの作品を多くのお客さんに観てほしいという気持ちのままに、お互い自由に意見を出し合う風通しの良い現場は、私の理想だ。

今回、ただこのオペラのためだけに集まった私たちにそれができたのは、奇跡だなと思う。

幸せだ、幸せだといいながら、増田さんはがんばってくれている。

増田さんの創作ノート

私は、面白い、いいね、と言いながら、松尾恵美ちゃんとダンスを創っている。

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中村さんと藤木さん

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かわいい増田さん。

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そしてカンパニーを一生懸命お世話をしてくださる古川さん

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次々に予想を超えるダンスをみせてくれる恵美ちゃん。

 

飛行機雲

ある晴れた日の午後に自転車に乗っていたら、

目の前の空をぐんぐんと上がって行く飛行機が見えた。

その勢いに見とれていたら、右方向から今度はぐんぐんと下に下がって行く飛行機がやってきた。その二つは、私の居る所からみるかぎり、同じ動線上にいるように見えた、つまり、あと数十秒でぶつかるのではないかと思えた。

ぶつかったら大変な事になるな、と思いながら私は自転車を停めて、じっと空を凝視した。

もうすぐ日が落ちはじめ、空が真っ赤に染まる直前の時間だった。

青く薄く澄んだ空を、飛んで行く飛行機はとても気持ちよさそうだった。

でもその先には大きな衝突が待っている。

二台が衝突することに気づかず飛んでいるのだとしたら、とても恐ろしい気持ちの良さだな、と思った。

当たり前だけど、

飛行機と飛行機はぶつからずにすれ違った。

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一台の飛行機はおそらく日本の飛行場へ、

一台の飛行機はどこか、遠くへ、

飛んで行った。

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そしたら急に胸がしめつけられるように、外国に行きたくなった。

最近あんまりそんな事思ってなかったので、自分にびっくりした。

飛行機をみて外国に行きたくなるって、海をみたら泳ぎたくなるとか、ケーキをみたら食べたくなるとか、そう言う事とは根本的に違う気がするんだけど。

外国の写真をみて「行きたいなあ」って事なら分かるけど、

飛行機みて行きたくなるってどういうこと。

小麦粉をみて「ケーキ食べたい」とか、水着をみて「泳ぎたい」とかと一緒なのかな。

ん?

大体、海外に行くってとても疲れるのに、

特に何が疲れるってフライトなのに、

それでもそのフライトをみて、「外国に行きたい」と思うんだから、

たぶん私は、飛行機に乗るのが凄く好きなんだと思う。

もしかしたら外国に行くよりずっと。

自分がそんなに飛行機に乗るのが好きだとは思ってなかったので、すごい発見のような気がした。

空に残った無数の飛行機雲を、真っ赤な夕陽が静かに染めて行った。

本チラシが出来ました。

本チラシが出来ました!
来週末辺りから、京都、大阪、東京で撒きはじめます!
堀川高志君と、うんうん言いながらアイディア練りました。
一緒に台本のことも深まって良かったです。
最後は高志君がスパーッと仕上げてくれました。

頑張って東京まで機材もってって撮影したし、
いっぱいの人に見てほしいな。
akazukin_omote

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